聴こえの仕組み
久しぶりに補聴器のお話をしましょう。
私たちの「聴こえる」という能力は、実は沢山の器官がそれぞれの役割を最適に発揮しながら、連携して脳に信号を送っています。
この連係プレーは実は、サッカー界のスーパースターが集まって、それぞれの神業を連携しながら一つのボールをゴールまで届けているような美しさがあります。
上の図の太字の部分を、左から見ていきましょう。
まずは「外耳」です。
外耳は「耳介」「外耳道」「鼓膜」によって構成されます。
空気の振動となって伝わってきた音を「耳介」で効率よく集音します。耳介はパラボラアンテナのようですね。一般に私たちが「耳」と呼んでいる部分です。
外耳は私たちが生活の中で感じ取る様々な音を、もっとも効率の良い形で集められるような形状になっている、素晴らしい器官です。
外耳のひだも一つ一つが、音の方向や成分を後に分析しやすいように(鼓膜におくれるように)考えられているそうです。驚きですね。
次に音は「外耳道」を通るのですが、外耳道には共鳴という作用があり、会話の理解にとても大切な 子音部分の増幅作用 があります。
ただの耳の穴ではなくて、とても大切な役割を果たしているのですね。
自然のままの(健康な)外耳道を保つことは、とても重要なことなのです。
次に「鼓膜」です。
鼓膜は、厚さ約0.1mmの楕円形の薄い半透明の膜で、和楽器の鼓(つづみ)の革膜のようにピント張っていて、音の振動を「中耳」に伝える役割をしています。
ここまでが「外耳」といわれている部分になります。
次に「中耳」です。
中耳は「耳小骨」「耳管」などがあり、中耳炎と呼ばれる病気でよく知られる個所です。
耳小骨は、鼓膜に接している「ツチ骨」。中間にある「キヌタ骨」。内耳の前庭窓に接している「アブミ骨」の三つの骨で構成されています。
鼓膜は外から伝わってきた音の振動をブルブル震えることによって内耳に伝えていますが、耳小骨は三つの骨を使って、音の振動を機械的に増幅しています。
そのメカニズムは、凸レンズで太陽光線を一点に集約すると、紙が燃え出すほどの熱量が発生してしまう原理に似ているそうです。
まぁ、少し解りづらいですね。要は音の振動が「耳の中の極小の3つの骨によって最適に増幅される」ということです。
次に耳管です。
「耳管」は主に、鼓膜で閉ざされた外耳と中耳の気圧調整をしています。
飛行機に乗ると上空で耳がキーンとしたり、着陸した後に暫く音が変に聴こえたりしているのは、外耳と中耳とで、気圧が一時的に差が発生しているからです。
耳管は鼻に繋がっています。
あくびをしたり唾を飲み込んだりすると耳の違和感が解消することがありますが、これは通常塞がれている耳管が一時的に開き、中耳に外の空気が流れてくることによって、外耳との気圧差が解消するからです。
次に「内耳」です。
内耳は耳小骨によって伝えられた音の機械的振動を、どんな音になっているかを感じ取り、その音の成分を分析する部分です。
器官では「蝸牛」と呼ばれる部分が有名ですが、内耳とは蝸牛を含む器官で音の成分を調べ、調べたデータ(信号)は聴神経を通って脳へ伝えられます。
この間の器官の働きは大変複雑で、現代医学でも不明な点が多くあるとされています。
難聴とは・・・
難聴とは上の説明のどれか一つでも正常でなくなってしまったときに発生してしまう症状です。
難聴は2つの種類があり、両者の間には違いがあります。
伝音難聴と感音難聴
◆伝音難聴
「外耳」「中耳」に障害がある場合に起きる難聴で、鼓膜の損傷や中耳炎などが代表的なものとされています。
大部分は医学的治療によって回復させることができるとされています。
また医学的治療を行っても難聴が残ってしまった場合、補聴器を使用することで言葉の聞き取りは良くなります。
◆感音難聴
「内耳」以降に障害がある場合に起こる難聴で、単に小さな音が聞こえにくくなるばかりではなく、音の強弱に対する感覚異常が起こるとされています。
音は感知できるのですが言葉の意味がわからない、などの問題を伴う場合が多くみられます。
医学的治療は難しく、一般的には補聴器を使用して、聴こえの訓練をする必要があります。
ただ一般的には補聴器の調整も伝音難聴に比べると難しいとされていて、耳鼻科の先生との密接な連携が取れない状況では、お客様に正しいサービスをご提供することが困難だと思っております。
よって当店ではそのような場合、信頼の協力店様をご紹介させていただいております。
当店ではとにかくお客様が安心して「補聴器」の相談をして頂ける店舗を目指しています。
①高価な商品ばかり紹介しない。
②出来る限り少ない予算で、最善の解決策を、お客さまと一緒に考える。
③2か月ほどの貸出期間を設けて、その間のご返却は一切、代金はかかりません。
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(紛失の場合は一定の料金が発生しますのでご注意ください)
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是非、お気軽にご相談ください。