目が小さくなる近視レンズ・・・①

秦野市の眼鏡専門店アイポイントの眼鏡レンズ 眼鏡レンズ

近視矯正用のレンズは、度数の数値に比例して目が小さく見えてしまいます。

眼鏡が必要だなと感じた方は、近視遠視乱視老眼、この4つを思い浮かべるのではないでしょうか。 よく当店でお客様のお話を伺いますと、「近くが見えるから近視」または「遠くが見えるから遠視」と理解しておられる方が少なくありません。 また「乱視はよくわからない」と仰る方がほとんどです。

今回は近視の眼鏡を装用すると、なぜ目が小さく見えてしまう(相手から)のかを説明させて頂こうと思うのですが、それには「近視の人の目がどのような状態」かを理解する方が良いと思いますので、ご説明しますね。

先ほど、近視、遠視、乱視、老眼という4つの眼の状態を申しましたが、この4つの他に「正視」という状態があります。 文字通り正視は正しい眼の状態という意味ですから、良い目の人の事だと思っていただいて結構です。

近視の眼の構造

上の図を見てください。                                   外の世界から眼の中に平行な光線(?)が入ってきます。 (分かりにくいですよね。実はこの「平行な光線」という表現が大切な要素の一つなのですが、まあここでは忘れて頂いても結構です)

例えば私たちが見ている外の風景は、眼の奥の「網膜」という部分に映ります。 網膜とは昔のカメラで言いますと「フィルム」にあたる部分です。 上の図の中に 赤い星 の部分がありますが、あの部分だけを言うのではありません。 あの赤い星の部分を含めた眼の奥に広がる広い範囲を網膜といいます。

本来なら外から入ってきた光は「★=黄斑」の部分に集まります(正視の状態です)。       すると良く見えて快適!になるのですが、上の図では網膜よりも手前で光が交差してしまっています。つまり 光の交点の位置 が、本来の適正な距離(の位置)よりも 近い(短い) のです。

このことから、眼の中の光の交点が上の図のような状態を 近視 と呼んでいます。

このような状態では良く見えませんので、光の交点を網膜のの位置まで延ばさなくてはいけません。その交点を延ばす方法ですが、眼に入ってくる光を眼の手前で広げることによって、光の交点は奥まで延びて、網膜に届くようになります。 これをレンズで行っているのが近視の矯正のレンズ(メガネ・コンタクトレンズ)です。

近視の眼をレンズで矯正するとは・・・

上の図を見て頂くと、緑線の凹レンズが外から入ってきた光を、一度広げていることがわかります。

つまり何もしなければ、近視の方は光の交点が網膜の手前で出来てしまうので、眼の手前のレンズで光を一度広げているわけです。 これが近視の矯正を行っている図になります。

なるほど! となりますよね。

でも何故、凹レンズを目の前に置くと「目が小さく見えてしまう」のでしょうか。それはレンズを正面から見てみる(眼鏡を掛けている人と相対している人から見た状態)と、理解できます。

字が小さく見えます

上の写真は、強度のレンズ(-10.00D)のレンズを指で支えて雑誌の記事から数センチ離した状態です。 レンズの中の文字だけとても小さく縮小されていることがわかりますね。

2番目の図で表したように、近視のレンズは外からの光を広げるように作られています。

でもこのレンズを外から(上から)覗くとどうでしょうか。

奥にある雑誌記事の広い範囲を丸いレンズに収縮しているように見えますよね。

これが強い近視矯正レンズのメガネをかけると、目が小さく見えてしまう原因です。

つまり凹レンズは、人間の眼に飛び込んでくる光を、レンズの力で一旦広げるように作られているのですが(2番目の図を参照してください)、結果的にレンズを正面から見ると、レンズ奥の目を小さく縮小してしまう現象が起こってしまうのです。

これは度数が強くなってしまうと光を広げる効果も大きくなってしまうので、強い近視の方になるほど目が小さく見えてしまう現象がおおきくなります。

それでは近視の矯正の為には目が小さくなることを避ける手段は無いのでしょうか?

こうすると字の大きさは小さくなりません

上の写真をご覧ください。

これは一つ前の写真のなかで、レンズを指で持つのをやめてポンと雑誌に置いた状態の写真です。

いかがでしょうか。 文字の大きさが小さくないですよね。 つまり近視矯正レンズと雑誌の記事との距離が近すぎて、凹レンズの効果で文字を小さくすることが出来なかったからです。

つまり人間の目と近視レンズが近いほど、装用者の目は小さくなりません。

しかしこれには限度があり、あまりに近いとまつ毛がレンズに触れてしまい、不快極まりないと仰るお客さまもいらっしゃいます。 それはもうごもっともなご意見です。

私達、眼鏡店で働く人たちは、その加減をよくお客様にお伝えしなければ、快適な眼鏡をご提供することが出来ません。

そして究極にレンズと眼が近い、視力矯正レンズは「コンタクトレンズ」です。

これを眼鏡専門店の人間が書くのは気が引けますが、本当の事なので仕方がありません。

なんとか眼鏡で快適に過ごしたい。 でも目が小さくなってしまうことに抵抗がある、というお客さまも沢山いらっしゃるのではないでしょうか。 そのような時は、眼鏡を購入する前によく眼鏡店の店員さんと話をして、目とレンズを近づけて製作できる眼鏡を探してみてください。

またレンズを目に近づけると同時に、レンズの厚さを軽減できるブレンディングレンズという高機能なレンズも販売されました。 当店にサンプルをご用意しておりますが、お住いのお近くの眼鏡店さまでもご紹介があるかも知れません。

なんでも購入前に、沢山のお話を交えながら眼鏡のお買い物を楽しまれてることをお勧めします。  眼鏡は安価なお店も増えましたが、一般には高価な商品だと思います。 しっかりとご相談内容に沿った商品を、正確にご提案できますよう心がけています。

お客様が快適な毎日をお送りされますよう、これからも少しずつですが記事を書いてまいりたいと思います。 それでは次回を、お楽しみに。

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