サングラスとマスク

太陽 メガネ

日本人にとってのサングラス

昨年12月のバスによる事故

昨年12月になりますが、大変残念な交通事故のニュースがありました。

東京都瑞穂町箱根ケ崎西松原にある町道で、路線バスが歩行者の男性をはねてしまい、誠に悲しいことに尊い命(歩行者と犬)が失われてしました。

バスが交差点を右折した時、運転手は「太陽の光がまぶしくて歩行者に気付かなかった」と証言していたとのニュース報道がありました。

私はそのニュースをテレビで観たとき、大変残念な事故であることと同時に、「他人ごとではない」と深刻に受け止めました。

実は私は年に数回ですが、都内にプレゼント用の菓子を買いに出かけます。

その帰り道なのですが、国道246号線を都内から西に向かって運転するのです。(夕方です)

天気が曇りや雨の日は良いのですが、晴天時には信じられないくらいの強さの太陽光線を、正面に浴びながら運転しなければならない状況が度々ございます。

実際、そんな時に私は車を路肩に寄せて停車したいのですが、交通量が尋常ではないほど多い為、停車できません。(後続車にしてみると、迷惑で大変危険な行為になりますので)

よって私は、左折できる道を急いで見つけて少し入って停車させ、太陽が沈むまで待ったことが数回ありました。

これは想像ですが、バスの運転手も同じような気持ちであったのではないかと想像します。

しかしバスは交通機関であり、運転手がどんなに眩しいと感じても、太陽が視線から外れるまでバスを停車させ続けることは出来ません。

これはとても残念なことです。

私はこの国の安全のためにも、これからは極端に濃い色のサングラスを装用することを、もっと積極的に推奨した方が良いように感じています。

想像以上の眩しさ

昔、小学校で太陽の観察をするとき、真っ黒な下敷きをかざして太陽をみました。

そうすると太陽はしっかり丸い輪郭で観ることが出来、感動しました。

しかし当然ですが太陽以外は全く見えません。

また、私は工業系の仕事をしていた時代に電気(アーク)溶接を体験しました。 その時に教わったことは、眼の保護のための「面」を必ず使って作業をすることです。

大変激しい光を遮るために極限まで色の濃い保護面を使用するのですが、当然溶接個所(火花が出ている状況)以外はまったく見えません。

(アーク溶接を保護なしの肉眼で1分間でも観ると、眼に重大な損傷が発生するといわれています)

太陽を正面から見てしまう時にはアーク溶接ほどではないにしろ、非常に大きな光のパワーを受け止めなければならない状況になってしまうのです。

以前にも書きましたが

以前にも書きましたが、日本人は濃い色のサングラスを、あまり好まない傾向があるように思います。

それは恐らくですが私の想像では、顔の表情が相手に伝わりにくく、不審な印象を与えてしまうと思われているからだと思います。

人間は心理的に「相手が何を考えているのかを確認して安心する」ための観察をしてるそうです。

そしてそれは、無闇に相手を警戒したり敵意を持ったりする必要がないように、長い時間の中で自然に身に付いたコミュニケーション手段の一つなのかもしれません。

日本人にとっての観察対象は、どうやら「目」のようです。

◆ 目は口ほどに物を言う

といわれるように「視線」や「目の動き」に敏感です。

たとえマスクで口を隠していても、目が優しかったら「この人は優しい良い人」という印象を持ちます。

日本(アジア)と欧米文化

欧米ではコロナが広がる中でも、マスク文化がなかなか浸透しないようです。

ウイルスがこんなに猛威を振るっている最中でも、ニュースを拝見する限りではマスク生活を守らない方も少なからずいらっしゃるように見えます。

それはきっと観察してる表情の場所が「口もと」だからだと思います。

アメリカの映画やドキュメンタリー番組をよく観るのですが、学校の入学の写真、卒業の写真、軍隊時代の写真、Facebookの写真、どの写真も肩はやや斜めで、表情は笑顔です。

そして笑顔の特徴である「口角」が、しっかり上がっています。

私の想像ですが、日本人が「目」を隠されると少し不安になるように、欧米の方々は「口元」を隠されると少し不安になる方が多いのだと思います。

話は戻って・・・

しかし安全には変えられません。

どんなに人相が悪く感じてしまったとしても、バスや交通機関の運転手さんたちは、第一に安全を最優先させなければなりません。

実際、JALやANAの飛行機のパイロットは真っ黒のサングラスを装用しながら雲の上で仕事をしていらっしゃいます。

映画「トップガン」のトム・クルーズも、日本のブルーインパルスの皆さんも、みんなみんな色の濃いサングラスです。

そして、身近には白バイの警察官の皆様もしっかり色の濃いサングラスです。

バスに乗るとき、もしかしたらお客さんが運転手さんの色の濃いサングラスを観て「人相が怖い」と感じてしまうかも知れませんが、なにより安全の為なので、そのことを応援してあげてほしいです。

私は昨年、濃いだけではなく「偏光機能」の付いたサングラスを、新調しました。

もちろん安全運転の為です。

運転中は私の判断ミスから、歩行者さんや他の車の方を傷つけてしまう可能性があります。

そしてその事故が起こってしまったら、眩しかったからと言う言い訳は認められません。

「安全運転の為には、自分で出来るだけの対策をする」

私だけでなく、ハンドルを持たれるすべての方々が気を付けられておられることですので、私も運転する者として努力したいと思います。

また近視の方よりも遠視の方の方が、眩しさを感じやすい「眼」であると言われています。

遠視の方は特にサングラスの活用を考えましょう。

眼鏡店で販売されているサングラスや、染色した度付きサングラスは、色の濃いものを使用したとしても瞳孔が大きく開いて健康に悪いなんてものはありません。

紫外線が沢山眼に入ること(TVの情報)を気にする必要はないと、個人的に考えています。

仮に瞳孔が少しくらい開いたとしても、他人様を怪我させてしまうは、よりよっぽどましです。

「安全」よりも優先されるべき項目は、運転手にはないのです。

瞳孔が暗順応するほど色の濃いサングラスは、アーク溶接くらいしか用途はありませんので、眼鏡店では販売していませんし、お勧めもしません。

タモリさんが濃いサングラスでも優しい印象のように、慣れてしまえばそんなものです。

ウインブルドンテニスの観客を観ても、ハワイで散歩している欧米の方々を観ても、みんな色の濃いサングラスです。

車の運転時にサングラスを装用するということは、眼の保護と同時に、見える景色の判断が安全に直結するということですね。

もしバスの運転手さんが濃い色のサングラスをされていましたら・・・

「運転手さん、カッコイイね、メガネ似合ってるよ!」

なんて言ってあげてはいかがでしょうか。

「ありがとうございます、お客様!」

くらいのフランクな会話が日本であってもいいんじゃないでしょうか。

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