眼鏡フレームの中には、金属フレームとプラスチックフレームがあります。
プラスチックフレームは・・・
金属フレームに比べ、シンプルで装飾のすくないカジュアルな印象です。TVやSNSなどで露出の多い タレントさんには特に人気があり、皆さんも「馴染みのある眼鏡」という印象でしょうか。
これはプラスチックフレームが金属フレームに比べ、「リム」が太く、お顔の表情が強く出る傾向が あるからです。 また「リム」とはレンズを固定するために、レンズをぐるっと囲んでいる部分のことです。
金属のリムは細く製作することが可能です。
それはもともと金属の方がプラスチックよりも強い素材だからです。
ですから金属製の眼鏡フレームは、眼鏡の「前面のデザイン」をすっきり細く仕上げることが可能で、お顔の中における「眼鏡の印象」が薄く(弱く)仕上がるため、装用感も、すっきりとした素顔に近い印象になります。
また逆の表現で申しますと、金属フレームは眼鏡のデザインを楽しみたいお客様には、すっきりしすぎていて、少し物足りないと感じる眼鏡なのかもしれません。
個性的な眼鏡とは・・・
プラスチックフレームが先に述べましたタレントさん達に人気があるのは、印象に強く残ることがお仕事に直接、影響しているからだと思います。
私がイメージする眼鏡タレントさんは「宮川大輔さん」です。
バラエティー番組などで大活躍されていますよね。 宮川さんの眼鏡で強く印象に残っているのは「FACTORY900」さんというブランドの眼鏡と「EFFECTOR」さんというブランドの眼鏡です。
どちらにも共通しているのは「プラスチック製」「黒い」「太い」「お店で見たことない(希少価値)」「カッコイイ」などなど、数え挙げればキリがないのですが、共通しているのは
「お顔を、覚えてもらいやすい眼鏡」という事です。
とくに芸人さんは、まず覚えてもらうことが大切ですよね。
一つ一つのお仕事を全力で頑張られることと思いますが、次にTVに出るまでの間に「あの変わった眼鏡のタレントさん(芸人さん)、面白かったなぁ」とならなければいけないわけです。
まずは印象を強く発信して、お茶の間の皆様に覚えて頂けるよう、頑張っておられるのだと思います。
一般の方が好まれるのは・・・
では一般の方はどうでしょうか。 実はそんなに眼鏡の印象を強く出したいと希望される方はいらっしゃいません。 むしろ表情が自然に見える眼鏡を希望される方がほとんどです。
では皆さん、金属製の眼鏡フレームを選ばれるのでしょうか? 答えは、一部「YES」で、一部「NO」です。
年齢で申し上げますと、50歳代以降のお客様が、プラスチックフレームよりも金属フレームを選ばれる方が多くなる印象ですが、若い方は多くがプラスチックフレームを選択されます。 では何故お客様は、印象の強いプラスチックフレームを、表情が自然に見えると思われて選ばれるのでしょうか。
新しい素材のプラスチック
それはプラスチックの素材の性能が良くなり、細めのリムのプラスチックフレームでも、強度の心配をしなくて済むようになったことが大きいのではないかと私は考えています。
また、フレームの形や色の種類が豊富ですから、明るい印象や、落ち着いた印象、知的な印象、コミカルで親しみやすいい印象を眼鏡で演出する場合、プラスチックフレームの方が向いていると言えます。
私が眼鏡屋さんのお仕事をスタートしました30年ほど前、一般的に眼鏡は視力矯正のための補助具というイメージが強く、出来れば掛けたくない商品でした。 タレントさんも多くの場合は眼鏡を避けておられたようです。 (一部、タモリさんのようにサングラスでTVの人気者になられた方もいらっしゃいますが・・・)
今や眼鏡は、その人の印象を大きく変えることが出来るファッション要素の一つになりました。
これまでは眼鏡選びで冒険されなかったお客様も、なにかのタイミングで「個性的すぎるかもしれないけど、カッコイイ眼鏡」「少し派手かも知れないけど、カワイイ眼鏡」に、挑戦されてみては如何でしょうか?
きっと新しい発見があると思いますよ!